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(4)武内 孝憲(たけうち たかのり)さん――牛島屋(中央通り)(スライド9)

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 現在、牛島屋の専務をされている武内孝憲さんは、昭和47年に生まれました。小・中・高を富山で暮らし、大学は神奈川の大学を卒業しました。卒業後、大阪での修行生活を経て富山に戻り、家業を継ぐことになりました。
 しかし、当初から家業を継ぐと決めていたわけではなかったそうです。興味を持てなかったことはおろか、継ぐか否かについての話が面白くないと感じていました。しかし、「そういう境遇のもとに生まれたそういうチャンスを持っている人、自分はそういう人間だとすれば、やっぱりそういうチャンスを自分として前向きにとらえていくっていうことがあってもいいんじゃないか。」と語るように、家業を継げるというチャンスを肯定的に捉えようと決心したのは、大阪に行く前のことでした。
 大阪での修行は視野を広げることのできる、よい機会だったそうです。お店の将来や商店街活動について、明確なビジョンを持っているのは大阪での修行があったからではないでしょうか。お店が創業してから163年。社会では創業当時と比べ格段に着物を着る機会が減っています。このような中で、「いつでも何かあったら相談にのれる場所を永続的に残していくっていうことは、一つの社会的使命だと思っています」と話すように、着物への需要が高まらなくても「小さくても光る存在」でありたいと語ってくださいました。
 また、現在の商店街の現況について「今、商店街の存在価値というか、商店街って結局なんなのだろうっていう原点に立ち戻らなければいけない時期に差し掛かっている。」と話してくださいました。郊外の方のお店にお客さんを取られてしまっている現況を何とかしようと、商店街活動にも力を入れているそうです。


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