在学生の声(2005)

考古学コースを選んだ理由

 私は小さいころから母親に世界のいろんな遺跡の展示に連れて行ってもらっていたせいか,歴史が大 好きで,特にエジプトが大好きなのでずっと将来は考古関係のことをしたいと思っていました。大 学進学の時にやっぱり好きなことをやりたいと思い,考古系の大学を目指すことにしました。地元 が京都なので京都の大学にしようか迷ったのですが,発掘をさせてもらえる近い国立の大学と考え たらこの富大に来ていました。
 富大では私が当初やりたかった外国のことをやるのは若干難しいの ですが,実際この研究室に入って,考古の色んな測量や発掘を経験し,改めて日本の考古学のよさ に気づき,さらに好きになりました。中でも,私は古墳時代までが好きなので,今,弥生時代を専 攻出来て,本当に楽しいです。
(小川絵理香)

                    

 考古学を学ぼうと思ったきっかけは,直接的に関係があるかわからないけど,父の影響が大きいかと思います。普通の電気会社の社員だけれど,歴史が好きで,勉強家で,私は小さいころから博物館や史跡公園,寺院などに連れて行かれました。大阪に住んでいたので,京都や奈良のお寺には毎週のように引っ張られていきました。そんな中で,私も古いものを意識するようになったのだろうと思います。中学生の頃には,ただ漠然と考古学者になりたいと思っていました。考古学の中でも飛鳥・奈良時代に興味がある私は,各自の好きな時代を勉強できる富山大学の考古学研究室に入れて,嬉しく思っています。
(松岡治奈)

研究室旅行の感想

 富山大学考古学研究室では毎年一回研究室旅行というものがあります。内容としては他県へ行き、そ の土地の遺跡や博物館などを見て回ります。しかしただ見学に行くというものではありません。 せっかくの機会ですから遺跡や出土品などを見るにしてもより理解を深めるために下準備を行い ます。
 2・3年生は弥生時代や古墳時代というように時代ごとに分かれてそれぞれパンフレット というものを作成します。2年生はその土地の遺跡の大まかな紹介文を、3年生は自分の担当した 時代について詳しく調べまとめたものを掲載します。残念ながら調べた遺跡の全てを回ることは できませんが、それでも自分で調べたものを実際に自分の目で見ることができたときの感動はとても大きいで す。しかしどうしても自分で調べることにも限界があります。なので、わからないことがあったら ここぞとばかりに先輩方や友人に質問してみましょう。そうして新たに知識を得ることによってそ こから興味をもつ対象の幅がぐんと広がります。また自分のやりたいことが見えてくるかもしれま せん。そういった意味では、この研究室旅行はとても素晴らしいものです。あと勉強するばかりが 旅行ではありません。その土地のおいしい料理を食べたり温泉に入ったりなどうれしいことが目白押しです。
 考古学研究室のメインイベントの一つである研究室旅行についてはこんな感じで す。もっとよく知りたいという人は、考古学研究室に入って実際に体験してみて下さい。
(小松彩乃)

 研究室旅行では,まず行く前の準備として,旅行のパンフレット作りがあります。このパンフ レット作りは,二年生は旅行先の遺跡紹介を,三年生は各時代の概説を担当します。パンフレット 作りは忍耐力・体力が必要です。旅行に行くのは6月の下旬なのですが,4月からもうパンフレット を作り始めます。みんなこの時期,研究室にこもってひたすらパンフを作成しています。旅行直前に は,私を含め,みんな徹夜で必死にパンフレットを作っていました。
 旅行は毎年さまざまなところへいきます。今年の旅行先は静岡県でした。この旅行では,博物館や, 遺跡公園を見学し,実際の遺物,遺跡を自分の目で見ることができます。自分が今まで勉強したこと が実際に展示された遺物や,復元された建物などみて「なるほど!」と感じることができて,パンフ レットやったかいがありました。
(皆川恒子)

発掘調査の感想

 考古学研究室では,毎年,遺跡の発掘調査を行っています。調査期間はだいたい,夏休みのうちの 一ヶ月程度です。この期間中は原則,泊まり込みで共同生活を営むことになるので,研究室のメンバと 絆が深まったり,様々な人間ドラマが生まれたりします。よって,夏の発掘は学術的な成果のみならず, 研究室の活動を代表する一大イベントと言えるでしょう。
 2005年度には2004年度に引き続き,阿尾島田A2号墳という古墳の調査を行いました。この古墳は海や平野を見渡せる山の上に位置し,周囲を林に囲まれています。発掘と呼べば聞こえは良いですが,実際には 陽は当たるしヤブ蚊(あの白と黒のシマシマの,でっかいやつ!!)は出るし,木々の枝が邪魔でうまく 測量できないし,斜面が崖だったり掘ったら掘ったで木の根っこやミミズが邪魔をしたりと,なかなか シビアな世界です。まず,山の上まで荷物や水を運ぶという段階からして運動不足気味の大学生には一苦労で,中には連日の発掘で知らず知らずのうちに無理をしてしまい,体調を崩すという方もしばしば見られます。
 ちなみに僕は,調査開始当初,第2トレンチという調査区担当の班に所属し,古墳を実際に掘ったり地層 の解釈を考えたりしました。実際に土を掘るというのは意外に精密な作業で,技術を要求される大変な仕事だと思いましたが,うまく掘れるようになってくると楽しくて楽しくて仕方ないくらいに面白かったですね。 また,図面の取り方・作り方を学べたのも良い経験になったと思います。その後,調査区に一区切りついた段階で測量班へ移り,測量や測量に邪魔な木々の伐採,測量のための杭打ちなどを行いました。機材を用いるとはいえ,斜面に正確に杭を打つのはとても難しかったです。このように僕は発掘と測量の両方を経験出来たわけですが,いずれの作業もただ勉強になったというだけでなく,とても楽しいものでした。確かにシビアな面もありま したが,僕は次の発掘がとても待ち遠しいです。
(北村志織)

                    

 発掘では,僕は測量を担当しました。等高線を図面に表していくことが主な作業でした。林の中で直射日光があたらなかったとはいえ大変に暑く,虫に刺されたりと大変でした。作業も,機材を扱うのが遅くて,作業の進行を遅らせてしまうこともしばしばでした。また,へとへとで帰ってきても宿舎は暑く,食事は自分達で作り,その後に斑会議やら洗濯やらで寝るのは11時過ぎ。起きるのは「ご飯ですよー」という声でいつも最後に起きていました。
 こうしてみると暑く,辛いことばっかりだと思われるでしょうが測量の技術は上達しましたし,作業がはかどると何とも言えない達成感があったりします。発掘の終わりには,これで終わったという満足感と,もう終わってしまったのかとちょっぴり寂しい気分になります。発掘では忍耐と体力が培われると思っています。
(栃掘哲彦)

富大考古学コースのいいところ

 歴史が好きで,人の生活がみることができる考古学をやってみたいな,と何も知らず漠然と考えて入った私ですが,どうにかここまでやっています。ここには勉強する機会が多いので,何も分からないけど…と心配する必要はありません。(もちろん知っているならすばらしいです!)
 富山大学人文学部の中でも大所帯(2年生から院生まで含めて現在34人)で,その分先輩方がたくさんいらっしゃいます。基本優しく時には厳しく様々なことを教えていただける機会が多く,とても勉強になります。考古学に限りません,世間話,体験談,人生相談…色々なことを聞いてみましょう。どんな話が飛び出すやら。
 考古学をなんとなくやってみたいけどどんなことをしたらいいのか,ちょっと分からないことが…どんな理由でもかまいません。少し勇気を出して一度研究室に来てみてください。研究室一同楽しみに待っています。
(下嶋明日香)

                    

 考古学研究室では発掘をはじめ、研究室旅行、球技大会、そして各イベントの度に催されるコンパなどの行事が盛り沢山です。研究室旅行や発掘を通じて、先輩・後輩の仲が良いのも考古学研究室ならではといえます。
 研究室旅行の前には2・3年生はパンフレット製作に忙殺されますが、苦労した分実際に自分が取り上げた遺跡や遺物を目の当たりにすることで、感動とともに新たな興味がわいてくることが実感できます。
 毎年夏に行われる発掘では仲間との共同生活を通じて誰もが一回り成長します。なので、虫が苦手だったり、体力がなかったり、自分に発掘なんてできるんだろうか…と思っている人ほど発掘を終えた後の自分の成長っぷりが実感できるかと思います。
 球技大会は人文学部なのになぜか春・秋と一年に2回も行われます。もちろん考古は(出られる人)全員参加です。最初はめんどくさい…と心の片隅で思っていてもアラ不思議!試合が終わるころには「次こそ優勝!!」と皆の目つきが貪欲な光を湛えるのです。
 そんな考古学コースに興味を持った1年生の皆さん!どうぞ研究室に遊びに来てください。ぱっと見入りづらい雰囲気ですが、臆せずのしのしご入室ください。いつも研究室には大概誰かいるので、本を紹介してもらうもよし、質問するもよし、そして考古学コースに進学した暁には球技大会で勝利の栄冠を勝ち取りましょう。
(吉田有里)

もっと知りたいという方は、ぜひ研究室を訪ねてみて下さい!

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