+Toad of Toad Hall+
童話作品・その5
Toad of Toad Hall
[主な作品]
『川べにそよ風』(The Wind in the Willows 1908)
『ヒキガエル屋敷のヒキガエル』(Toad of Toad Hall 1929)
[作品解説]
静かな川べに住んでいたヒキガエルが人間界に惹かれて乗物狂になる。誘った仲間の動物たちを通して滋味にあふれた人間の喜怒哀楽の世界が表出される。それに続いて、「原始の森」「地底のアナグマ邸」「懐かしの我が家」「ヒキガエル救出作戦」、そして「あかつきの笛の音」では、幻想的神秘的な深遠さが醸し出されている。それから、ヒキガエルの冒険が始まり、「南へ向かう旅人たち」「まだ続くヒキガエルの冒険」「涙は夏の嵐のごとくに」、そして「ユリシーズの帰還」で幕が引かれる。
[作者]
ケネス・グレアム(Kenneth Grahame 1859-1932)
スコットランド、エジンバラ生まれ。5歳で母親を亡くし、祖母のもとに預けられて、孤独な幼年時代を送ったといわれる。イングランド銀行の行員になり、40歳の時、結婚。生まれた息子アラステアに語って聞かせ、休暇で家を離れているときには、手紙で書き送ったのが『川べにそよ風』だった。E・H・シェパードの挿し絵も評判となり、作家としての地位を確かなものにした。アーサー・ラッカム(Arthur Rackham 1867-1939)もこの本の挿し絵の創作に取り組んだが仕事半ばにして没した。
しかし、グレアムは、息子アラステアが19歳で自殺した後は、いっさい筆を断った。エッセイには『黄金時代』『夢の日々』がある。
▼講談社青い鳥文庫から出ている『川べにそよ風』の表紙▼