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(10)清水 勇一朗(しみず ゆういちろう)さん――シュビドゥビ(中央通り)(スライド16)

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「全員ちゃんと話せる人になるってことね」。人生で会う人全員と話せるようになり、全員を味方につける意識を持つということは、我々が清水さんから教わったことの一つであります。インタヴューに訪れた私たちを逆に連れてまわった「小旅行」の中で、清水さんは商店街の様々な人と言葉を交わしており、実際に「話せる人」になるということを実践していることがわかりました。さまざまなジャンル、幅広い年齢層の人とのつながりを持っている清水さんですが、目の前の人にしっかり伝えたいことを伝え、相手の助けになるということを心がけているからなのではないでしょうか。
 「越中騒動」とは商店街で行われるライブ、フリーマーケットによるイベントのことですが、清水さんがこのイベントを興したのは、商店街に活気を取り戻そう、楽しい街にしようという気持ちからであります。イベントも最初はうまくいかなかったのだといいますが、それが3年半かけて、5回目についに完成しました。「中央通り、総曲輪通りという点と点を、線にして、人に自力で、自分の意志で歩いてもらう」という夢がついに叶い、来場者全員に清水さんの意識が届いたと実感しています。
 越中騒動は「全部できるってわかったほうがいいね。なんか自分はできんとか、あれはできん、あいつだからできるとかなくて、全部できる」という清水さんの言葉をそのまま表したかのようなイベントでした。さまざまな人に協力してもらい、自分の思ったことを行動に移し他の人へ伝える。経験の中で得た清水さんの生き方はこのようにしてたしかに商店街に広がりました。今後富山の街は清水さんによってではなく、商店街の人々や商店街を訪れる人たちによって劇的に変わっていくでしょう。清水さんは自分がいなくてもみんながしっかりやればそれだけで商店街は変わる。みんなを目覚めさせるためにやっているのだと言っていましたが、その日はそう遠くない未来に訪れるのではないでしょうか。


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