+Robinson Crusoe+
童話作品・その11
Robinson Crusoe
[主な作品]
『ロビンソン・クルーソー』(The Life and Surprising Adventures of Robinson Crusoe 1719)
[作品解説]
フアン・フェルナンデス諸島のなかの無人島で生活したスコットランドの船乗りアレクサンダー・セルカークの実体験をもとに、無人島において、いかに神への信仰に立ち返りながら、生活できるかを細部にわたって、主人公ロビンソン・クルーソーが1人称で語る物語となっている。
物語は、ヨーク出身の船乗りのロビンソン・クルーソーが自分の生い立ち、家柄について詳しく述べるところから始まる。ロビンソンは、ブラジルから出航し、2度暴風雨に巻き込まれ、海に投げ出される。ただひとり生き残ったロビンソンは、座礁していたが近くまで流されている船を見つけ、そこから生活に必要な物資や聖書などを島に運び、少しずつ、人間らしい生活を取り戻していく。聖書は、ロビンソンの数奇な運命の神話を解いてくれる鍵となった。そのうちに、鸚鵡のポルに無柳を慰めさせ、命を救ってやったマン・フライデーを下僕としながらも、最後には、イギリス船に救われ、本国に35年ぶりに帰還を果たす。実は、以上の第1部に続いて、『その後の冒険』と『反省録』があるが、普及していない。
[作者]
ダニエル・デフォー(Daniel Defoe 1660-1731)
イングランド、ロンドン生まれ。ピューリタン(清教徒)の父親は、蝋燭製造販売をしていたとも、肉屋だったともいわれる。非国教会派のアカデミーを卒えて、衣料雑貨の貿易商人となり、浮沈を重ねる。ジャーナリストとして、政令に翻弄され、過敏な政治的パンフレットを配布して投獄されるなど波乱に富んだ生涯を送る。ほかに、出来事を詳細に記録した『大疫病年代記』、小説『ロクサーナ』などがある。