前へ | 次へ |
最後に、キャリアパターンの分類からわかったこと、考察したことを発表したいと思います。
まず、キャリアパターンの@の、就職と現在業種の開始、自営業主就任が同時、というケースが今回の調査協力者のなかには見られなかったことです。
先行研究でもこのケースは見られなかったことから、これは珍しいケースであるということがわかりました。
また、Bの、初就職を別の場所で経験した後に、現在業種の自営業を開始、それと同時に自営業主に就任したパターンについては、親から引き継いだケースと自分で開業したケースのふたつが見られました。ちなみにパターンB全体では4人、その中で親から引き継いだケースは2人、自分で開業したケースも2人と、半々に分かれる形になりました。
最後に、Cの初就職を別の場所で経験した後に、現在業種の自営業を開始し、またその後に自営業主に就任した、又はまだ引き継ぎをしていないパターンですが、これは今回の調査では4人と、最も多いことが分かりました。
先行研究でもこのパターンが多かったことから、自営業を継ぐキャリアパターンとしては最も一般的なのではないかと私たちは考えました。