1−1  ヒーローの一般的イメージ


図 1−1−1 ヒーローのイメージ

 図1−1−1を見てみると、ヒーローのイメージで多かったものは、勇敢、勝者、男性的、光、実力、孤独、常識、利他的、柔和、上品、無欲、大胆 で過半数に達していた。このほか過半数には達しなかったものの多かったものは、繊細、派手、体育系、永遠 であった。これらはだいたいどのヒーローにも当てはまる、一般的で当たり前のヒーロー像のように思われる。そこで、「どちらともいえない」と答えた人が多かったものを見てみると、最も多かったものは「貧困か裕福か」で、そのほかには「寡黙か饒舌か」、「遠いか近いか」、「理性的か野生的か」などがあった。これらは一般的なヒーローの条件にはあまり関係がないが、ヒーローの個性に関わるものだと思う。

図 1−1−2 あなたにとってヒーローとは?


 図1−1−2は「あなたにとってヒーローとは何ですか」という質問に対してのグラフである。多かったものは、1「理想、尊敬の対象」、2「夢中になれる憧れの対象」、3「自分の代わりに何かをしてくれる存在」の順であった。これらが多かったことは、人々にとってヒーローは尊敬できる憧れの人で、普通の人にはない何か優れた能力で人々の代わりに何かをしてくれる人なのだということである。
 また一方で、4番目に多かったのが「特に何でもない」という回答で20%以上だったことから、ヒーローは自分には関係ないと思っている人も少なくないのだということがわかった。またヒーローは「自分の人生の目標」だと思っている人は最も少なかったことからも、人々にとってヒーローは個人的なものではなく、みんなのヒーローといった感じなのだろうと思った。

図 1−1−3 今後誕生してほしいヒーロー


 最も多かったものは「他人のために生きる人」でダントツだった。このことは人々が今の社会にあまり満足しておらず、ヒーローに期待をかけているからではないかと思う。2番目に多かった「常識をくつがえすようなことをする人」というのも、世の中を変えてほしいという気持ちを含んでいるのかもしれない。このタイプには政治家あたりが該当すると思われる。
 3番目に多かった「華麗な演技、技術で人々を楽しませる人」は、主にスポーツ選手をイメージしていると思われる。(スポーツ界については1−3で詳しくヒーロー像を見てもらいたい。)
 ヒーローになってほしいという割合が最も少なかったのは「普通の人」である。全体を通して言えることは、ヒーローは普通の人はなれず、勇敢で実力があり、誰からも尊敬されるような人でなければなれないということである。

担当:開 聡子

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