受講に当たっての心構え


   受講の際にまず考えてほしいことは、「大学と高校はどう違うのか」ということです。高校では「教科書に書いてあることを頭に入れる」勉強を続けてきたことと思います。しかし大学での学問は「自分で知識を得て、自分で考える」ものです。高校ではひな鳥よろしく口を開けて待っていれば、先生が勉強を詰め込んでくれましたが、大学では自分で餌を探しに行かなければなりません。私の仕事は餌を探すための方法を伝授することです。餌そのものを食べさせてくれと言われても、そうするつもりはありません。いつまでもひな鳥のままで甘えるのはみっともないことです。

 従って授業だけで満足するのではなく、自主的に読書し、マスコミ等から知識と情報を吸収し、あるいは実際に中国へ出かけ、そして自分なりによく考えるという積極的な姿勢こそが一番に求められます。「授業でやってないから知らない」などという言い訳は大学生の恥と心得て下さい。

 特に中国古典は三千年の積み重ねがあり、恐ろしく奥の深いものです。授業だけでは到底足りるはずがありません。しかし自発的な姿勢さえあれば、古典の面白さもきっとわかってくることでしょう。

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