第2節 英会話学校と私

 

ここで、前のところで少し触れたインタビューの描く“成功の物語り”について考えてみる。ここまでのところで、キャリアを描くインタビュイーとそうでない場合について述べてきた。インタビュイーの多くは英会話学校をキャリアアップの手段として捉えてはおらず、願望を抱いているに留まっている場合の方が多いことが分かった。インタビュイーたちは「探求する自己」・「挑戦する自己」の片鱗を私に見せてくれた。社会的上昇を描けないタイプのインタビュイーたちは、何らかの意味で内面的成長や自己改革を経て“変身”していくことを期待している。そこには終わりなどない。まさに、際限なく続く“旅”のモチーフを見るのである。

それでは、インタビュイーは英会話学校のどのような点に特権的な価値を置いているのだろうか。「英語がぺらぺら」になることの先に彼女たちが描いているライフコースとはどんなものがあると考えられるだろうか。再度、社会的上昇に対する態度の違いの観点から、データに返ってみたい。