第3章 「アットホームダッド」あらすじ
本章においては、4月20日〜6月29日及び、9月28日に放送されたテレビドラマ「アットホームダッド」の第1話〜第12話(最終話)、スペシャルのあらすじを載せたいと思う。
第1節 第1話〜第12話
大手広告会社に勤める山村和之は、念願のマイホームを手に入れた。そのマイホームに入った和之は、満足そうに床に寝そべっていた。そこへ娘の理絵と妻の美紀が現れる。美紀が理絵と庭に出ると、お隣の杉尾家のご主人と目があった。杉尾家では、妻の笙子、夫の優介、理絵と同じ幼稚園に通う息子の亮介が一家団欒しながら、お隣さんについて会話していた。杉尾家は、笙子がキャリアウーマンとして稼いで、優介は家事をこなしている「専業主夫」、という家族であった。
和之は会社の経営状況の悪化からリストラされ、美紀に再び雑誌編集の仕事をしないか、という話が舞い込む。再就職の見込みがない和之に、美紀は和之が家事をしてくれれば自分が働きに出ることができる、と切り出す。和之は「家事は女性がするものであり、男は働くべきだ」と考えているため、自分が主夫になることには抵抗があり、美紀とは口論になる。しかし、家族のことを考えた末、和之は一時的にではあるが、主夫になることを決意する。翌日から、和之の新米主夫としての生活が始まったのである。
その後、和之はベテランの専業主夫である優介の手ほどきを受け、主夫を始めた当初は全く上手くいかなかった家事や育児が、日を追うごとに上達していく。なかなか決まらずにいる再就職や、妻の仕事、自分が主夫をやることによるこれまでの生活とのギャップなどに悩みつつも、それでも主夫としての生活を続け、主夫としての成長を遂げてゆくのである。
そんな和之に再就職の話が舞い込む、仕事先は上海で、赴任期間は5年間である。時期を同じくして美紀には正社員契約の話が持ち上がっていたため、話を聞いた美紀は仕事を辞めたくない、理絵の世話はどうするの、と口論になる。しかし、家族全員がどうしたら幸せに過ごせるかと考えた美紀は、上海行きを決意する。残る理絵は、上海行きを告げても始めは理解できなかった。しかし、後に事の重大さを知ることとなり、亮太と二人で幼稚園を抜け出す。結局、警察に保護された二人であったが、父親たちから問われ、一緒に海に行けない、だから今のうちに行きたかった、と訳を話してくれた。理絵は和之と美紀が上海へ行くから自分も行く、と言う。その後、和之は美紀に誘われ、理絵と共に山村夫妻の思い出の海岸へと赴く。貝殻を自分の家族に見立て、「これから上海行くんだよ。」と海へ流す無邪気な理絵の姿を見て、和之は自分の中で家族が一番になっている、と言い、上海行きを断ることを決断したのだった。
第2節 スペシャル
和之が上海行きを諦めてから3ヶ月が過ぎたが、和之は未だに専業主夫を続けていた。お隣の優介はホームページを通してカリスマ主夫として人気を博しており、妻の笙子は出産の日が近づいていた。そんな中、美紀が雑誌の別冊号のチーフに大抜擢され、あわただしい日々をすごすこととなる。そしてその仕事が原因となって、美紀は理絵の運動会に出ることができなくなり、和之と口論となってしまう。
沈んだ表情の理絵を連れて運動会の会場設営を行いに来た和之のもとに、優介から慌てた様子の電話がかかってくる。笙子が産気づいたため、自分が行く予定であった主夫をテーマとした講演会の講師を務めてほしいと言うのである。会場の壇上に立つ和之に、優介から無事出産したとの報告が入る。そして和之は、しどろもどろながらに自分の経験を語りはじめた。何を言っていいか分からなくなったとき、仕事に行っていたはずの美紀が講演会場へ駆け込んできた。理絵に必死で頼まれたのである。妻と理絵の姿に勇気付けられた和之は、主夫という経験を通して知ることのできた自分の気持ちを素直に言葉にする。
翌日、運動会は雨天延期となり、美紀は来週の運動会に参加できるようになった。杉尾家の赤ちゃんを見に来た山村家。顔を合わせた和之と優介はいつもの調子で軽口を叩き合っていた。