1. はじめに

大学に入ってからというもの読書というものを全くしなくなっていたが、 英米言語文化の専門の授業をとるようになって、英文学を読むようになって その作品をもう一度読みたくなったりして日本語に訳されたものを読むように なった。
自分に英語の読解力がもう少しあれば英文のままで楽しむこともできる のだろうが力不足のためにどうしても理解できないところがあったりすると 日本語の方を読むことで物語の細かいところまで読み解くことができる。
しかし、やはり原文のままでしか味わうことができない部分があることも事実である。 予習の時点で訳をそのまま使うのは、やはり、自分のためにはならないし、 その場しのぎにしかならないと思う。頭に残らないというべきだろう。 ただ、おおまかな流れをつかむのにはいいのではないかと思う。


2. 今までで…

今まで読んできたなかでもっとも印象深いのは、Verginia Wolfの “To the Lighthouse”である。
授業のなかで読んだ作品ではあるけれども予習の時点でいつも苦しんでいた。とにかく文章が複雑で一文読むのに大変な 努力を費やした。授業で一通り説明を聞いて何とか理解するのだが何か違和感 をのこしたままで終わってしまう。気になって日本語の方を読んでみても全く 別物の作品になってしまっていて、参考には全然ならなかった。
この物語は文章の大半をMrs.Ramsayのことに費やされている。彼女の現実に対する考えと いうものが、この作品の中に溢れていると思われる。Mrs.Ramsayは、 現実を強く信じ、そのためにしばしば、現実を幻影化してしまうこともある のである。息子のJamesに、灯台へ行くことを約束しているが、現実には彼女 の夫が言っているように、天気はよくなく、到底灯台へは行けそうにもないの である。そうやって、真実に固執する、夫と対立するが彼女はその夫でさえも 包んでしまうような深い愛を持っていて、作品の中には彼女の愛が満ち溢れ ているのである。それは、彼女が亡くなり、家も廃墟のようになってしまった 、第3部にでさえも感じることができる。物理的には存在していないけれども、 確かに彼女はそこにいるのである。

これまでは、文学作品といっても、文章ばかり読んできたのだが、集中講義で 初めて詩を勉強することがあった。とても新鮮で、印象深かったので、 そのことにも触れてみたい。
今までも文学史の授業でかする程度に有名な詩人 の名前は聞いた事はあるのだが、本格的に英語の詩を読み解くのは今回が 初めてだった。講義では、イギリスのロマン派の詩人である、William Wordsworthが主であったが、 それに付け加えて、イギリスという国の概略やロマン主義の定義などのお話も 聞かせていただいた。

Wordsworthは1770年イングランド北部に生まれて、彼が17歳になるまで湖水地方の自然の中で暮らしてきた。
余談ではあるが、Peter Rabbitで有名なBeatrix Potterも湖水地方の出身である。
この17年間が彼に大きな影響をもたらしたのは、 言うまでもなく、自然の奥にある神秘的存在に触れるという経験が彼の作品の原体験になっている。
英詩についてだが、 日本語にもあるように韻というものがあって、rhymeというのが対応している単語である。そして、verseというのが韻文のことである。 それから、simile,metaphorというのが、直喩、暗喩であり、擬人化のことは、personificationと呼ばれている。
また、詩というものは、 声に出して読むことも考えて、言葉の美しさというのも大事な要素である。

最後に、講義の中で自分が一番気に入った詩を紹介したいと思う。
水仙の花についての詩で内容もさることながら、声に出して読んだときの響きの美しさがとても気に入っている。


I WANDERED lonely as a cloud
That floats on high o'er vales and hills,
When all at once I saw a crowd,
A host, of golden daffodils;
Beside the lake, beneath the trees,
Fluttering and dancing in the breeze.

Continuous as the stars that shine
And twinkle on the milky way,
They stretched in never-ending line
Along the margin of a bay:
Ten thousand saw I at a glance,
Tossing their heads in sprightly dance.

The waves beside them danced; but they
Out-did the sparkling waves in glee:
A poet could not but be gay,
In such a jocund company:
I gazed−and gazed−but little thought
What wealth the show to me had brought:

For oft, when on my couch I lie
In vacant or in pensive mood,
They flash upon that inward eye
Which is the bliss of solitude;
And then my heart with pleasure fills,
And dances with the daffodils.