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アメリカの休日

はじめに
はじめまして☆言語文化学科アメリカ言語文化コースの天辰聖子です。このコースに入ってからまだ一年足らずですがアメリカの文化について色々学びました。その中で私が個人的にちょっと調べてみようかなーと思ったのが、アメリカの休日についてでした。それぞれの休日には、当たり前だけどそれぞれの由来があり、それらからアメリカの辿ってきた歴史が読み取れたりします。ここに、それらのアメリカの休日について載せていきたいと思います。

=キング牧師誕生日=

1月第3月曜日

この日は、“I have a dream(私には夢がある)”という演説を行った、アメリカ公民権運動最大の指導者マーチンルーサーキングJr.牧師の生誕を記念した日で、1986年に制定されました。

今から40年ほど前のアメリカは黒人と白人の差別がひどく、黒人であったキング牧師も差別を受け、さらに何度も逮捕されながらも、すべての人種の平等を非暴力で訴えた人です。
彼は1963年8月、25万人の人々と、平等を求めてワシントンD.C.へ大行進(March to Washingtonを行い、リンカーン記念塔で有名な"I have a dream"の演説を行いました。

=ワシントン誕生日=

2月第3月曜日

この日はアメリカ初代大統領ジョージ.ワシントン(George Wasgington)と16代大統領アブラハム.リンカーン(Abraham Lincoln)の生誕を称えた日です。

ジョージ.ワシントン George Washington(1732-1799)
1732年2月22日、バージニアの農園主の息子として生まれました
1755年に大陸軍最高司令官に任命され、独立戦争では軍を率いて戦い、アメリカの独立を勝ち取りました
1789年に初代大統領に任命されました  国の父(Father of his Country)としても知られています
現在では1ドル札、25セントコインの顔としておなじみです。

アブラハム.リンカーン Abraham Lincoln(1809-1865)
1809年2月12日、ケンタッキーの開拓民の息子として誕生しました
1860年に大統領に就任しました
奴隷解放宣言を打ち出したため、翌年には南北戦争が勃発しました
1863年1月1日にあまりにも有名な奴隷解放宣言を出しました
奴隷解放の父として名高い彼は今、5ドル札、1セントコインの肖像となっています

=メモリアルデイ=

五月の最終月曜日

メモリアルデイはもとはデコレーションデイ(Decoration Day)とよばれ、アメリカのために命を落とした軍人を追悼する日です。

1866年、ニューヨークに住む薬剤師のヘンリーCウェレス(Henry C Welles)が南北戦争の戦死者の墓を花などで飾って彼らに敬意を表すことを提案しました。セネカ郡の事務官、ジョンBムーレイ将軍(General Jhon B Murry)はこの提案を受け入れ、戦死者を救うための日を作るため、委員会を組織しました。
人々はリースや十字架、花束を戦死者ひとりひとりのために作り、半旗を掲げました。
1868年5月5日、ジョンローガン将軍(General Jhon Logan)によってデコレーションデイが公式に宣言され、その年の5月30日に行事が行われました。1882年、名前がメモリアルデイと改められ、1971年には5月の最終月曜日をメモリアルデイとし、アメリカの祝日とすることが宣言されました。
現在メモリアルデイはアメリカにおいては夏の始まりといえる日で、戦死者を敬う日ですが同時に家族が集まってピクニックをしたり初夏を楽しむ日にもなっています。

=レイバーデイ=

9月第1月曜日

すでに100年の歴史があり、もともと労働組合の祝賀であった「夏の最後を祝うお祭り」からきているようです。
1882年にニューヨークでナイツオブレイバー(労働者の騎士?)が労働者階級の名誉を祝してパレードを開催、1884年にはさらに大きなものになりました。
このパレードの日が9月の第1月曜日だったのです。
このナイツオブレイバーはこの日をレイバーデイとしてパレードを続けていくことを表明し、1894年に公式な国民の祝日となりました。
また、基本的にアメリカの夏は5月のメモリアルデイからこの9月はじめのレイバーデイともいえ、多くの人がこの3ヶ月の間に休暇を楽しむといわれています。
そして、アメリカの多くの学校はこのレイバーデイの後くらいから始まるようです。
レイバーデイは労働の日でもあり、去り行く夏を惜しむ祝日でもあります。

=コロンブスの日=

10月第2月曜日

クリストファー=コロンブスは1492年10月12日新大陸を発見しました。
コロンブスの日はこれを記念した日です。
コロンブスの日を祝う習慣はコロンブスの新大陸発見300周年の1792年10月12日にシューヨークで祝賀会が行なわれたのが最初のようです。
1937年ルーズベルト大統領が10月12日を祝日と定めました。
現在のように10月第2月曜日というスタイルになったのは1971年以降です。

=退役軍人の日=

11月11日
退役軍人の日とは、アメリカのために奉仕した軍人に感謝し、その栄誉をたたえる日です。
この退役軍人の日は1918年、11月11日に第一次世界大戦が終了し、1921年の同じ日にワシントンDC郊外のアーリントン墓地に一人の第二次世界大戦を戦った無名兵士が埋葬されたことに由来するそうです。
しかしその後第二次世界大戦が勃発。多くの兵士が戦場にでかけ、また犠牲になりました。
第二次世界大戦と朝鮮戦争が終わったあと、戦争でアメリカに奉仕したすべての軍人に感謝する日として1954年にアイゼンハワー大統領が11月11日を退役軍人の日(Veterans Day)として宣言しました。
この日、アーリントン国立墓地にある無名戦死の墓ではセレモニーが行われます。また地域では退役軍人によるパレードが行われます。

=感謝祭=

11月第4木曜日

1620年9月6日、メイフラワー号に乗って、本国イギリスで迫害を受けた清教徒たちがマサチューセッツの海岸にたどり着きました。未開の地での冬の寒さは彼らにとって耐えがたいもので、半数が死んでいったそうです。
そんな彼らを助けてくれたのがアメリカ先住民の人々、いわゆるアメリカンインディアンでした。
先住民たちは彼らに七面鳥やとうもろこしの栽培などを教え、翌年にはかなりの収穫をあげることができました。
彼らは感謝の祈りを捧げ、先住民も招いて祝宴を催しました。
これが感謝祭の始まりだといわれています。
感謝祭は日本のお正月やお盆のように、家族が一同に集まる日で、メジャーな観光地を除いて、どこのお店も休みになります。
しかし感謝祭翌日は大バーゲンで、早朝からお店がオープンし、大混雑します。この日は1年で2番目にショッピングをする人で賑わう日(1番賑わうのはクリスマスの翌日)だといわれています。
感謝祭のご馳走は、メイフラワー号の清教徒たちが食べたといわれる、当時のご馳走を再現したものだといわれています。真っ先に思いつくのがターキーです。鶏肉よりさっぱりとした味わいのターキーは通常でもスーパーで販売されていますが、感謝祭の頃になるとターキー用の大きなアルミのオーブン皿や、中につめる詰め物(stuffing)などがスーパーの店頭に山積みになります。オーブンで焼いたターキーに、一般的にはグレービーソースやクランベリーソースをかけて食べるようです。デザートにはパンプキンパイが定番です。

=クリスマス=

12月25日
日本のクリスマスは、24日のイブの方が重要視されていますが、アメリカの場合はやはり25日がメインです。クリスマス当日は家族が集まってクリスマスの食事を楽しみます。ちょうど、日本のお正月のようなものです。
感謝祭のところでも述べましたが、感謝祭の頃から家々の飾り付けが始まります。一般家庭でも屋根や庭木に電飾を施し、ツリーを飾ります。
各地のお店は人があふれ、クリスマスプレゼントを買うお客さんで賑わっています。お店側はギフトの場合、プレゼント用のボックスや、さらに交換用のレシートを入れてくれます。つまり、プレゼントを贈られた人がそれを気に入らない場合、そのレシートと商品を持っていけば返品や交換ができるのです。送られた側の満足度優先のこのシステムは合理的ですが、日本人の感覚からするとびっくりするものです。


以上アメリカの休日について載せてみましたが、いかがだったでしょうか。それぞれの由来をみているととてもおもしろいなーと思います。実は日本の休日の由来もでも、よく知らないものが多いので、個人的にまたいつか調べてみようかなーとも思いました。

お.し.ま.い..\(^−^)/