shoukoujo
小公女
<内容>
セーラは勉学のため、インドからイギリスの寄宿学校にやってくる。
ミンチン女学院では特別待遇される大金持ちでありながら、だれと
でもわけ隔てなく接し、優しく想像力にあふれたセーラは学院一の
人気者となる。ところが、11歳の誕生日に思いがけない父の死
と破産を告げられ、彼女の生活は一変してしまった。屋根
裏部屋住まいの下働きとなり、酷使される毎日。
同じ下働きのベッキーと励ましあいながら、
貧しさの中でも気高さや、優しさを失わないセーラ。
偶然からそんな彼女を知った隣人クリスフォードこそ、
セーラを探していた父の友人だった。莫大な財産が再びセーラに戻ってくる。
セーラ・クルーは、インドのお金持ちの娘。4歳のときにお母さんを亡く
し、お父さんとふたり、何不自由なく暮していました。
セーラはミンチン女学院に入学するため、お父さんに連れられ
てロンドンにきました。院長もお金持ちのセーラを迎えるとあ
って、特別室や豪華な食事を用意したりして、待遇を良くします。
わがままなお嬢様だと思われていたセーラですが、本当は
やさしさや賢さに満ちあふれた少女だったのです。
クラスメートや小間使いたちにも好かれるセーラでしたが、誕生日
の日にお父さんが亡くなったという知らせが届きました。
しかも破産して、セーラは無一文になってしまったのです。
学校の体面を気にした院長は、セーラを
そのまま学院に置くことにしましたが、それは
小間使いとしてです。それも、満足な食事や着替えも与えず、
朝から晩までこき使うのでした。
嵐の中で買物にいかされたセーラは、高熱を出して倒れてしまいます。
それを救ったのは、隣の家のクリスフォード氏でした。
クリスフォード氏はセーラに知られないように、暖かい暖炉
や栄養のある食事を置いていきます。
小間使いのベッキーとともに喜ぶセーラでしたが、
すぐに院長にバレてしまい、ますます仕事が厳しくなります。
クリスフォード氏は、財産を残して亡くなった、親友の
ひとり娘を探していました。それがセーラだとわかり、
自分の財産と合わせてセーラに贈ったのです。
学生としての生活を取り戻したセーラは、学院で勉強
を続けることにしました。院長は今までのことをおわびし、
いじわるをしていたクラスメートとも仲直りをしました。
そしてベッキーを、自分の元で働けるようにしたのです。
いつもやさしさを失わなかったセーラは、幸福を
手に入れて、インドに里帰りするのでした。
<コメント>
秘密の花園と同じバーネットの3大チャイルドロマンスにあげられている。
しかし、いきなり貴族になったメアリーとは全く正反対にいきなり
貧しくなってしまう。バーネットは、このようにいきなり環境が変わる
ことから小説を始めるのが好きなようだと思う。
そして、主人公の性格も全く違うのだが、この小説も秘密の花園もそうなように
ハッピーエンドで終わるところがうれしいと思う。
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