ハーレム・ルネサンス期の黒人文学

 この後、時代が1920年代から30年代になると、BookerやDuboisのまいた種がやっと芽を出し始め、アメリカはHarlem Renaissance期を迎える。ニグロ・ルネサンスとも言われ、New Yorkを中心にしてアフリカ系アメリカ人の文化が発展した。ハーレム・ルネサンスの特徴は、アフリカ的なものを礼賛し、歌、ダンス、詩などのジャンルを超える作品が生まれたことである。ハーレム・ルネサンスの背景には、北部の都市で工業や産業が発展し、南部の黒人(小作人)が職を求めて北部に移動したという事実がある。また、WWTの影響も大きく関係している。1914年に黒人が徴兵され、戦争に参加するためにヨーロッパへ出ていった黒人たちが、そこで人種偏見などという細かいことにこだわらない世界に触れ、今までとは違う新しい感覚を身につけて帰国し、また、戦場で黒人と白人の壁を越えた考え方を両人種が身につけた。Harlem Renaissance期に活躍した黒人作家には、Langston Hughesという詩人や、Zora Neal Hurstonという作家がいた。