Emily Dickinson (1830〜1886)
1830年、アメリカマサチューセッツ州生まれ。小さいときから立派な教育を受け、快活な少女として育ちます。ところが17歳のとき、彼女は突然学校を辞め、家事を手伝い始めます(家に閉じこもりがちになります)。その原因はいくつかあるのですが、その一つに当時起こっていた信仰復興運動の信仰告白ができなかったという要素もあると思いますが、自己の内面の真実をつかむために、真の自由を求めるためにそういう生活を送り始めたのだと思います。

彼女が詩を書き始めたのは30歳ごろからで、そのとき世間から身を引いた生活が更に進みます。彼女の詩は生前にはほとんど世に出回りませんでしたが、彼女が亡くなってからその名は爆発的に有名になりました。現在Emily DickinsonはWalt Whitmanと並んでアメリカの代表的な詩人として知られています。

   Emily Dickinsonの詩の特徴

  1. テーマ・・・「死」「愛」「自然」「永遠」「神」などが多い。ニューイングランドの詩人に伝統的なものを扱っています。
  2. 詩の形・・・定型詩でも自由詩でもない、彼女独特の詩形。実は「賛美歌」の形を取っているそうです。あと「―」ダッシュ の使用が非常に多いです。つまり、ものすごくあらゆる点において斬新なのです。
  3. 彼女の詩には、タイトルがありません。
  4. 上記にもあるように、何かとWalt Whitmanと対照的です。例えば、Whitmanが自己を詩中で高めようと宣言しているのに対し、Dickinsonは自己をとことん卑下しています。