1番線 パディントンのはなし

クリスマスイブの日、独りの英国紳士がロンドンのデパートで見つけたくまのぬいぐるみ。そのくまを主人公にして書き上げたお話、それが「くまのパディントン」です。時に1958年のことでした。

 

主人公は小さな茶色いこぐま。ペルーでおばさんと暮らしていたのですがそのおばさん(ルーシーおばさん)が年をとり「老グマホーム」に入るよりほかになくなったので、古い皮のスーツケースにパスポートとマーマレードひと瓶を入れ救命ボートでイギリスに「密航」してきました。

PLEASE LOOK AFTER THIS BEAR,THANK YOU
(どうぞこのくまのめんどうをみてやってください。おたのみします)

首にこんな札をさげてパディントン駅(英国国鉄の方。地下鉄ではありません)のプラットホームで途方に暮れている時にブラウン夫妻に出会い、面倒を見てもらうようになったのです。

それからブラウン一家でパディントンがもたらした様々な出来事が起こります。こちらではパディントンを中心に紹介します。

Who's PADDINGTON?

名前

パディントン・ブラウン

住い

Windsor Gardens 32 London

出身

ダーク・ペルー

性別

オス

育ての親

ルーシーおばさん

ことの始まりは、ロンドンに住むブラウン夫妻が、娘のジュディをパディントン駅に迎えに行ったときのことです。

 

PLEASE LOOK AFTER THIS BEAR,THANK YOU

(どうぞこのくまのめんどうをみてやってください。おたのみします

という札を首にぶら下げた小熊が、「航海中入用手荷物」と書かれた古いスーツケースの上に座っていました。

そう、かれこそが、パディントンでした。彼は、ペルーでルーシーおばさんと暮らしていたのですが、おばさんが年をとって、「老クマホーム」に入らなければならなくなり、ペルーからイギリスに密航してきたのです。結局パディントンは、ブラウン夫妻にお世話になることになりました。そして、もちまえの愛敬でいろんな出来事を起こしていったのです。

 

不思議なことに、パディントンは英語を話すことができました。というのは、ルーシーおばさんがいざという時のために、パディントンに英語や礼儀作法、旅行で通る土地のことなどを教えていたのです。


パディントンの三つのアイテム

1. スーツケース

ペルーより持参したもので、中には、彼の大好物のマーマレードの入った瓶や、切り抜き帳などが入っています。

2. 帽子

もともとペルーのおじいさんのもの

3. ダッフルコート

大のお気に入りで、ロンドンに来てから買ってもらったもの


1957年のクリスマス・イヴ、マイケル・ボンド氏はロンドンのある店でクマのぬいぐるみを、奥さんへのクリスマスプレゼントとして買いました。たまたまパディントン駅の近くに住んでいたこともあって、ボンド夫妻は、そのクマのぬいぐるみを洗礼して「パディントン」と命名したのです。これが始まりでした。このパディントンのお話は、ボンド氏によって書かれた短いお話で、これらは、数多くの絵本、飛び出す絵本などにもされ、今までに70以上の異なったパディントンの本が、18か国語で出版されています。パディントンのぬいぐるみは、ロンドン・トイ・ミュージアムのパディントンのコーナーに陳列されている。

 

パディントンをめぐる人達

 

ヘンリー・ブラウンさん
Mr. Henry Brown

ヘンリー・ブラウンさんは、パディントン駅にある遺失物取扱所の郵便袋の後ろにクマがいるのを初めて見つけた人物である。ブラウン氏は太っていて、陽気な人物で、口ひげをたくわえ、メガネをしている。趣味は、絵を描くことと庭いじり。太っていて、陽気で、口ひげをたくわえており、メガネをかけている。趣味は絵を描くことと庭いじり。彼はいささか理解が遅い。

 

 

メアリー・ブラウン婦人
Mrs. Mary Brown

メアリー・ブラウン婦人は、ヘンリ氏の妻で、ヘンリー氏が見つけたクマを「パディントン」と呼ぶことに決めた人物である。「どうぞこのくまのめんどうをみてやってください」という札を読んで、数日間パディントンを家に泊めてあげませんかと、ヘンリー氏に尋ねた。メアリーさんは大歓迎だったのだ。すぐに編み物に夢中になる人でもある。しばしばパディントンのことで神経質になったり、心配したりする。

 

 

ジュディー・ブラウン
Judy Brown

ジュディー・ブラウンは、ブラウン夫妻の娘で、ロンドン郊外のプライベート・スクールに通っている。笑った青い眼をしていて、長い金髪の持ち主である。彼女は、パディントンを家族の一員として扱うと家族を納得させた。

 

 

ジョナサン・ブラウン
Jonathan Brown

ジョナサンはブラウン夫妻の息子で、ジュディー同様にパディントンと一緒に住むことを強く望んでいる。彼は、「いやはや("Crikey")」といのが好きで、特にパディントンが面倒なことを起こすときによく使う。

 

 

バードさん
Mrs. Bird

バードさんは、ブラウン家の家政婦である。太っていて、グレーの髪の毛でやさしいきらきらした眼をした、母親的な女性である。リウマチに悩んでいる。彼女は時々激怒するし、ぶつぶつと不平をよくこぼす。礼儀や作法を重んじる人である。彼女はいつもクマに優しい眼向けてきた。そして、パディントンがマーマーレードが大好物であることを知った。

 

 

カリーさん
Mr. Curry

カリーさんは、ブラウン家の隣人で、最も招かざる客である。というのは、彼は怒りっぽく、いつもささいなことに不満を洩らしているからである。彼はクマが大嫌いで、パディントンをいつも捕まえようとしている。

 

 

グラバーさん
Mr. Gruber

グラバーさんは古物商で、パディントンの親友である。彼は少年の頃、南アフリカにいた。彼は優しい人で、パディントンのことを、「パディントンのだんな」と呼ぶ。彼はパディントンと、バンを食べココアを飲みながら、長話をする。彼は膨大な量の本を所有していて、多くのことを知っている。彼はしばしばパディントンにアドバイスを与え、パディントンが抱えている問題の助けとなる人である。「問題を共有することは、問題を半減させる」というのが好きである。

 

 

ルーシーおばさん
Aunt Lucie

ルーシーおばさんは、パディントンのおばさんで、ペルーのリマにある老クマホームに住んでいる。彼女はすごく素敵で、とても賢く、パディントンに英語や礼儀作法を教えた。彼女は、彼女が知っているすべてのことをパディントンに教え、パディントンが行くであろう場所に関するすべてのことを教え、長い時間をかけて彼が逢うであろう人々について読んで聞かせた。強い日差しから守るため、決して帽子をとらないようにと教えたのも彼女である。

 

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