第2回 日本の「差別問題」(1)
1.「身分」、「血筋」
1)被差別部落
- 部落問題の概要
- 部落差別の現状
- 同和対策授業と部落解放運動
- 運動や対策事業への反発
- 「糾弾」に対する反発 −「恐い」
- 同和対策事業に対する反発 −「逆差別」
- 「同和」教育に対する反発 −「寝た子を起こすな」
- 部落問題の特徴
- 「差異」の不明瞭さ
- 「血筋」と「地域」の二重の基準
- 外見的差異の欠如
- 文化的差異へのこだわりの低さ(cf.エスニシティ)
→同質化への指向性、パッシング
- 明瞭な不当性 −なのになぜなくならないのか?
- 運動と対策事業の先進性
2)「身分」や「家柄」という感覚
- 現存する身分制 −天皇制
- 「家柄」という感覚
- 戸籍
2.エスニシティ
1)在日韓国朝鮮人
- 法的地位
- 外国人登録法による管理
- 選挙権・被選挙権
- 民族学校
- 在日韓国朝鮮人への攻撃・排除
- 民族的アイデンティティと同化圧力
- 日本の同化政策
- 異質な文化の排除
- 「帰化」=「日本人」になること
-
2)外国人労働者(ニューカマー)
- 厳しい外国人の受け入れ →「不法就労」「不法残留」
- 福祉の対象から除外(国民健康保険、生活保護など)
- 外国人労働者の流入は失業者を増加させるのか?
3)アイヌ
- 同化政策
- アイヌの文化と財産の剥奪 −北海道旧土人保護法
4)沖縄
- 文化的異質性と連続性
- 戦後の米軍支配と日本への復帰
3.集団的異質性と差別
- ある集団が別の集団を支配し、取り込んでいくときに生じる差別
- ある集団がその内部に「被差別身分」を作り出すことによって生じる差別
同化と異化のメカニズム
- 同化圧力
- 社会構造への組み入れ
- 支配的集団との一体化要求
- 「同じ」であることによる関係性の構築
- 反差別の根拠(「同じ日本人なんだから…」など)
- 異化圧力
- 「分断支配」
- 「下からの」異化圧力
- 文化的アイデンティティの保持
- 保護政策の必要性
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