第1回講義への質問
  1. 「差別」という、人間の精神的なことに関する問題はきっとこの先もずっと続いていくものなのだろうと思う。これで終りだ!!という完全な区切りのようなものがないので、終ったように見えても実はひそかに人間の心に生きつづけるのだろう。「差別」というものとは、戦い続けながらも共存していくことが解決法になるのかなと思う。
  2. 差別の定義のポイントとして3つの項目が挙げられていましたが、今教育現場で深刻な問題になっている「いじめ」は、そのポイントの中の1つである『集団ないし社会的カテゴリー』を根拠として起こるものではないように私は思うのです。いじめられるのはだいたいその個人を対象にしたものではないでしょうか。「いじめ」は差別問題でしょうか。
  3. アンケートの結果を見て、自分は差別だと思っていることでも他の人は差別でないと考えていたり、またその逆もあったりして驚いた。
  4. 差別というものが定義づけられていることを知って驚いた。差別は自分が生活している社会の中で古くからはっきりと形はないけれど、根強くあるものだと思う。それは、やはり代々伝えられてたこととかがあって、今の時代や社会にあてはまっていないこともあると思う。様々な人の影響を受けながら、差別は現実の社会の中に多く存在していると思う。
  5. 「差別」と聞くと、集団からはずれているという漠然としたものがありましたが、今回の授業で少しはっきりとしました。「差別」を定義するのは難しいことで、もし100人が定義したとすれば100通りの定義があるのでしょう。もう1点、差別を「原因」としてとらえるという所はなるほどと思いました。「結果」としてとらえるのはラクかもしれないけれど、差別をなくしていくには「原因」をつかまないとできません。難しいテーマだからこそ真剣に考えてかなければならない、と改めて思いました。
  6. 告発されてはじめて差別の実態が明らかになることが多く、それ以前の状態を考えるのは本当に難しい問題だと思う。そのうまく扱えない部分を掘り下げていってほしい。
  7. アンケートの質問で自分とは正反対の回答をしている人が多くいることで改めて差別とはなにか、差別とは何か、と考えさせられた。この講義で今までと違う視点から差別というものを見ていきたい。
  8. 「本人の責任に帰することができないこと」に基づいて行う区別が「差別」という定義でどのようなことが差別であるか分かった。今まで、自分はどのようなことに基づいて差別しているのか分からなかったけれども、今回の定義を聞き、自分の「差別」のしかたも、この定義に気がついた。
  9. 定義の違いが差別を引き起こすというのはとても興味深い。今、男女差や、障害者などの理由で差別が起こっているとされているが、時代が移っていけば、差別ではなくなるのかもしれないと思うと、何となく納得のいかないような気もする。しかし、見方を変えれば、今の時代、誰も差別だとは思わないようなことが、カテゴリーによる行為が、将来「差別だ!」と指摘されるのだろう。何が正当で何が不当なのか、いちがいには言えないなと思った。
  10. 先生の説明がとても分かりやすくてよかったのですが、扱っている問題が問題なだけに、やっぱり難しいです。
  11. 定義ができないのに存在しているのは矛盾に近い状態に見える。
  12. どこまでが差別なのか定義づけするのは難しいと思った。
  13. どんなことを差別というのかあまり今まで知らなかったなと思う。定義に基づいて、アンケートの項目を1つ1つ差別なのか差別でないのかを解説してほしい。
  14. レジュメや資料があって分かりやすかった。差別問題には関心があったけれど、差別の定義などを学び、難しいなあと思った。これかもっと勉強していきたい。
  15. 今まで「差別」という言葉をそんなに深く考えたことがなかったので、今日いろいろと話を聞いて、頭がこんがらがってしまったけれど、奥が深いことに驚いた。私も同和教育を通して話を聞いてきたけれど、違う角度からの話でとても新鮮でした。ただ、今度からはもっとゆっくりと話してほしいです。
  16. 以前から”差別”ということを考える際になぜか白黒つけられないというどこか判然としない気持ちがあった。一方の立場に立てば正当であることが、他方の立場から見ると不当であるということが世間にはたくさん存在しているように思う。しかし何の解決の糸口もないのだというふうには思えない。少しでも差別問題の解決への道に近づける考え方を学べたらよいと思う。そのためにはまず、自分は多くの差別的思考を内に持っているということを認め、受け止めなくてはならないのではないかと思った。
  17. 早口でしゃべられるのですが、今回はレジュメがあったので、まあまあ理解できたのですが、レジュメに書いてないことで重要な事柄については、もう少しゆっくり説明してください。
  18. 「差別」と一言でいってもその意味は広義にわたるため、今の段階では漠然と問題を聞いた上で、少しでも分かればよいと思います。
  19. 私は総合科目で人権と差別の講義を受けました。差別というものは、あって欲しくないし、自分が差別する立場にも、される立場にもなりたくありません。しかし、その心は誰にでもあっても、差別問題は絶えません。今日の講義では、その原因が差別は正確な定義が無理なこと。その時代に応じて差別意識が変わっていくためだと知り、あとはその時代に生きている人間の価値観を何とかして高めていくしか解決や防止の道はないのかと思いました。その人間の価値観を育成するのは、私たちの目指す教師だと私は思います。
  20. 「男女差別」という言葉がありますが、その行為を違った視点から見ると「男女区別」になると思うのですが、このような考えはどうでしょうか。また、「差別」と「区別」の境界はどこにあるのでしょうか。
  21. あるクラスでいじめ問題が発生、先生がその事実を知り、いじめていた子を厳しく注意し、一応の解決を見る。ところがその注意されていた子が、今度は最初にいじめられていた子からいじめられるようになったとする。このいじめの「原因」は何ですか。
  22. 人によって、それを差別と思うかどうか違うから、問題解決は難しいと思うただ、差別している側はそれをしていることに気がついていない、ということがよくあるから、差別されている側の話をじっくり考えることが大切だと思う。
  23. 不当性の基準は文化によって時代によって変化しているということなのですが、その変化には傾向とか特徴とかはあるのですか(たとえばこの時代は○○差別についてクローズアップされたとか)。「自分は全然そんな気はない」と思っていたのに、相手にしてみればひどく傷つけられたというのはよくある場面だと思います。「差別している(されている)」という認識がお互いになければ差別は成立しないものではないかと思って今日のアンケートは書きました。
  24. 差別についてのアンケートを答えていて、自分の回答に「場合による」のところに○をつける傾向があったと思う。質問に対して直感的に差別的だなと思う項目に対しても、実際現実の社会を見渡した時、そのことがやむを得ない事情に起因する場合があるのではないかと考えたり、社会通念上、悪いことだと思っても、それが慣習化したり、個人ではどうにもならないのではないかと考えたりと、現実に目を向けると、差別がないほうがいいという理想と紙一重だなと思う。

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