第三章 調査概要

加藤(2013)が行った「SNS疲れ」に繋がるネガティブ経験の実態についての高校生15名への面接結果に対する考察から、「SNS疲れ」と「SNS依存」とのつながりが見られた。そこで、生活形態や環境の異なる一人暮らしの大学生のSNS疲れやその依存形態は、高校生のそれとは異なるのかという点に加え、大学生の「SNS疲れ」と「SNS依存」との関係に注目し、“「SNS疲れ」+やめられない=「SNS依存」”という方程式が当てはまるのかということを念頭に置きながら大学生に共通する生活行動・形態や環境はそれらに影響をもたらしているのかを調査し、その実態を明らかにする。また、自身も「SNS疲れ」経験者としての立場から、重度の「SNS疲れ」経験者の特性や要因についてその実態を調査し、その危険性について言及するとともにどうすれば「SNS疲れ」を軽減することができるか、その対策と取り組みについて考察したいと思う。ただし、本調査では、先行研究の調査では対象メディアがmixiGRREであるが、今回はそれらの機能と類似しているTwitter、メッセージアプリであり独自のツールで第三の連絡手段として浸透している、LINEといった国内で特に利用者の多い二つについて調査する。調査方法としては、大学生のSNS利用によるSNS疲れの経験から、その特徴を分析するためにインタビューを行う。今回の調査では一人暮らしの大学生を対象とする。インタビュー対象者は以下の通りである。

 

 

 

Aさん…富山大学人文学部3年(女性)大学入学時に岐阜県から富山県へ

Bさん…富山大学理学部2年(女性)大学入学時に兵庫県から富山県へ

Cさん…富山大学理学部3年(女性)大学入学時に石川県から富山県へ