第一章    問題関心

 近年、スマートフォンが急速に普及し、ネットワークを介した動画やゲーム、メッセージアプリ、ソーシャルメディアといった多様なサービスへのアクセスが飛躍的に容易になっている。このような中、総務省情報通信政策研究所(2014)は、ネットへの依存傾向についても、パソコンでのネット利用が中心だったオンラインゲーム等への依存とは異なる、時間や場所を選ばないスマートフォンを用いたソーシャルメディア依存(以下SNS依存)といった、新たな形態の依存傾向が増加しているのではないかと懸念されていると述べている。ネット依存は、人の学業的、身体的、社会的、経済的、職業的な面で影響を与えていることが研究されており、重要な社会問題の一つともされている。

一括りにネット依存といっても様々な種類があり、その中でも、私は、大学生特有のSNS依存の在り方に着目した。大学生に共通した生活形態や環境が、どのような形でSNS依存と関係し、大学生はいかにしてSNS依存にとらわれるのか、また、その依存形態や症状・原因の特性について、実際の行動や形態を調査し、考察を行っていきたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                      

                     

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