第三章 調査概要
本調査では調査対象を大学生と設定し、富山大学の大学生にインタビューを実施した。大学生を対象としたのは高校までとは違い友人同士が同じ学校に進学することが少なく友達作りの過程を追いやすいと判断したからである。また、高校までのようにクラス単位での行動ではなく、ひとりひとり時間割も異なっており、幅広くさまざまなパターンの友人関係の形成プロセスを調査できると考えたのも理由のひとつである。
今回の調査は4人を対象とした集団インタビュー1件と、個人インタビュー4件である。それぞれの調査時期は、集団インタビューは2012年12月頃、個人インタビューは順に2013年9月頃に2件、2013年11月頃に1件、2013年12月頃に1件である。集団インタビューは友達作りの場について質問したが、今回の調査とは内容がやや異なっており、さらに調査データもやや古いものであるため、それ以降におこなった個人インタビューの分析を主に使う。個人インタビューは友人との会話に焦点をおいて質問した。質問の内容は、出会ってから仲良くなるまでにどんな会話をするか、友人との共通の話題についてのふたつが主なもので、会話の流れに合わせてそれに付随する内容も質問していった。調査対象者の学年、学部は以下の表のとおりである。
▼表1 学年は2013年度のもの
|
学部 |
学年 |
性別 |
A |
人文学部 |
3年 |
女 |
B |
|||
C |
|||
D |
|||
E |
経済学部 |
3年 |
男 |
F |
人文学部 |
4年 |
男 |
G |
経済学部 |
4年 |
男 |
H |
人文学部 |
3年 |
女 |