第一章 問題関心

 

今日、日本はますます高齢化が進行しており、統計局が発表したデータによると、日本の高齢化率は23.3%(2011101日現在)と過去最高の割合になっており、国民のおよそ4人に1人が高齢者という超高齢社会になっている。それにともない、単身高齢者世帯、高齢者のみの世帯の割合も増加してきており、孤独死問題や、介護問題などが問題視されている。現在の支援体制のままでは限界があり、これらの問題が今後さらに深刻な事態となっていくだろう。

 そこで、最近では、SNS、ツイッターなどのICTInformation and Communication Technology)技術を利用して高齢者支援を行おうとする活動が活発になってきている。

 今回は、高齢化率31.1%(2010年)である南砺市で行われている「ふれiTV」事業に注目して、初めから高齢者をターゲットとしているICT技術を利用した高齢者支援の実態を明らかにし、コンピュータリテラシーを持っていない高齢者にどのように対応しているか。そして、ICT技術が高齢者の生活に浸透する可能性を考えていきたい。