第一章     問題関心

 

近年、SNSを利用したオンライン上のコミュニケーションが盛んである。SNSとは人と人との繋がりを電子化するサービスであり、利用者数は年々増加傾向を辿っている。基本的な機能としては、プロフィール機能、メッセージ送受信機能、ユーザー相互リンク機能、日記機能、コミュニティ機能などがあり、会員はこれらの機能を使い、知り合いに限らず、見ず知らずの人々との交流も可能である。

SNSでのコミュニケーションはインターネット上にとどまらず、現実で集まるオフ会も行われている。通称オフ会と呼ばれるオフライン・ミーティングは、インターネット上で知り合った共通の趣味を持つ人々が、現実世界で集まり親睦を行うことをいう。オフ会の内容はカラオケや飲み会、コンサート・スポーツ観戦など様々で、オフ会参加者は趣味や興味対象の話題で盛り上がったり、情報交換をしたりして、参加者との交流を行う。

インターネット上にとどまらず、現実世界においてもコミュニケーションが行われることによって、メンバー間の関係やコミュニケーションの形態はどのように変化していくのだろうか。SNSでのコミュニケーションがオフ会に与える影響、オフ会がSNSでのコミュニケーションに与える影響はどのようなものがあるか。同じ趣味をもつ人々が集まり、頻繁にオフ会を開催しているSNSのコミュニティを調査対象とし、オンラインとオフラインのコミュニケーションがどのように関わっているかを調査していきたい。