(1)その後若干減少し平成21年度には14237人(県人口の1.30%)となっている。国籍順にみると、中国(41.1%)、ブラジル(22.1%)フィリピン(11.8%)、韓国・朝鮮(8.9%)の順に多い。外国人の構成・増加状況について富山県はパキスタン人、ロシア人が多いのが特徴である。(富山県、2010

 

(2)射水市の外国人登録者数は1895人で県内第三位。総人口に対する外国人の割合は2.01パーセントとなり県内で最も高い。外国籍の児童・生徒数は135人で高岡市に次いで二番目に多い。

高岡市の外国人登録者数は2943人で富山市に次いで第二位。総人口に対する外国人の割合は1.67パーセントで射水市に次いで二番目に多い。外国籍の児童・生徒数は172人で県内で最も多い。ブラジル国籍が1954人で、高岡市全体の外国人登録者数の66パーセントを占めている。

(富山県、2010

 

(3)富山県では「多文化共生推進プラン」及び「日系定住外国人施策に関する基本方針」に基づき、多文化共生の推進に関わる取り組みとして次の4つを柱にしている。

 

@日本語習得を支援する事業 日本語教室の設置や日本語ボランティアの育成

A子どもを支援する事業 こどもサポートプロジェクト

B多文化共生推進の普及・啓発 サポーター養成講座や多文化共生に関する出前講座

C推進体勢の整備 市町村や多文化共生に関係する各種団体との連携強化、多文化推進プランの見直し(適宜)

 

 具体的な取り組みとして、多文化こどもサポートセンター、高校進学説明会がある。多文化こどもサポートセンターでは、外国にルーツを持つ子供たちが気軽に集える場所を提供し、@日本語支援、A学習支援、B遊びを通した日本語学習支援等を実施している。毎週土曜日、太閤山公民館と放生津公民館の二箇所で開かれている。時間は10時から12時まで。平成206月に放生津こどもサポートセンター開設し、平成2110月に太閤山こどもサポートセンターを開設した。平成23年秋には高岡市でも開設する予定である。高校進学説明会は、アレッセ高校進学プロジェクトinとやま実行委員会が主催した。アレッセとは、日常会話は流暢でも、なかなか学校の授業についていけない外国人の子供たちのために高校進学を目指して、教科学習の支援をしている『高岡外国人の子どものことばと学力を考える会』という団体の略称である。平成228月に初めて開催され、同年秋に第二回が開催された。

 いずれもニーズに密着した支援であるが、まだ手探りの部分もあり、また母国語支援にまでは十分に手が回らないのが現状のようだ。これらを含む富山県における支援の展開については今後の研究に残される課題である。