第一章 問題関心

200410月から、理不尽な嫁の仕打ちに耐えるサラリーマン、カズマ氏が、日々の思いをつづったブログ「実録鬼嫁日記」がアメーバブログに掲載され、3カ月連続でアクセスランキング1位を記録した。またこれをベースとして漫画、テレビ、ゲームが制作され、ブログを超えた「鬼嫁」ブームとなった。また、芸能界では北斗晶などが「鬼嫁」としてキャラクターを確立している。

本調査では「鬼嫁」を社会現象としてとらえ、雑誌、ブログ、インターネット掲示板などのメディアにおいて「鬼嫁」がどのような意味を持つものとして語られているのかを調査していきたい。

また、井上(2009)によれば、メディアの描く女性像には、その時代のその社会が期待する、女性の姿形や生き方や、女についての規範が表現されている。「鬼嫁」と呼ばれる彼女たちがメディアにおいてどのようなイメージを付与され表現されているのかを分析することで、現代社会が期待する女性像を明らかにしていきたい。