序章
 
<テーマ> 
 
2000年とやま国体開催における国体事務局と地域住民との関わりについて
〜福野町における、なぎなた競技開催と民泊に関して〜
 
 2000年国体を富山県で開催するために富山県は10年以上も前から計画し、準備してきた。私の住む福野町でも同じように計画し、準備し、選手を育ててきた。今回福野町ではなぎなた競技全種目・種別とバスケットボール競技少年女子が開催された。
 私はこの40年に一度の地元開催で選手として出場するために日々努力してきたのだが、それとは別にどうやってこのような大イベントが準備され開催されるのか、また民泊をすることが県で決まったが、国体自体・なぎなた自体をどうやって町民にピーアールし、民泊や転用施設での宿泊などの協力を求めていくのかといった、出場するだけでは決してわかり得ない裏側の動きや、それに対する町民の動き、またなぎなた連盟の動き、考え、またその考えの変化などを知りたいと思い、このテーマにした。
 
 当初、大会運営を中心にこの論文を仕上げる予定であったが、福野町国体事務局に参与観察するうちに民泊がどうやって計画されているのか、地域の人々はどのように協力しているのかといったことの方により興味を持ち、このテーマに変更した。
 
 この論文では第1章で福野町に国体が来るまでの経緯と福野町でのなぎなたの歴史、国体事務局について記述し、第2章で民泊について、第3章では福野町S村の民泊協力会の取り組みを例に挙げ、第2章で述べたことを地域側から記述している。第4章ではなぎなた競技の選手・監督に対して行ったアンケート調査を基に民泊について、日頃選手・監督が考えていることなどを分析している。終章はこの国体という大イベントがどうして成功したのかを中心に述べている。