ハロラン芙美子著『アメリカ精神の源』「神のもとにあるの国」(中公新書 1998年6月)

 本屋でこの本を見ると、この定タイトルに気が付いた、ちょっと見てみようと思った。冷戦を終わるとともにアメリカは世界の唯一の超大国になった、そして、アメリカの力で世界の各地に影響を与える。アメリカの精神も世界中の注目を浴びている。この世界一の超大国を支えているアメリカの精神を解明した本であった。また、数多くのアメリカを反映する映画や文学作品などからみるとアメリカは自由や熱情を溢れている国であるとともに肉欲や暴力なども満ち町であるようにみられるですが、この本がアメリカ人の内心のすましさを描いた。
 ハロラン芙美子さんは長年にアメリカに住んでいるアメリカの文化の研究者であり、この本はアメリカ人の「物語」についてアメリカ人の心を描いた本であった。アメリカの宗教研究者や神父やそして教会のボランティアの人の話し合うことに通じて、アメリカの宗教の現状でわからやすく書いていた。
 周知のようにアメリカは多民族、多種族の移民国家であり、宗教意識などは多くの差異が存在している。それに、アメリカ人にはかみが存在することを信じるのは極めで多く、アメリカにおけるキリスト教を主としての数多くの教会が併存している。しかし、このような各宗教は平和に併存することがかなり珍しいことである。
 なぜこのようなことができるか言うと、どんな宗教にもかかわらず、人に助け合う、寛容、自我に責任を持つことが主張しているからである。。ほとんどのアメリカ人が子どもの頃から洗礼を受け、このような主張に心を支えられ生きていく。このようにして、自由、熱情、そして其の自信によってアメリカの精神を生み出した。そして、アメリカにおける各宗教はだんだん溶け合って、一つの「アメリカ教」になった。
 外国からの移民で成立しているアメリカでは、異なる人種民族と文化宗教が共存しているが、移民や難民として新大陸にたどり着いた人間にとってはアメリカ人になる努力自体に宗教的信仰である。

(侯蘇光)
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