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アメリカ文学を読んでみよう |
Paul Auster, Mr Vertigo
人間以下の生活をしていた孤児のWalter少年は、ユダヤ人Yehudiにひきとられ、厳しい訓練を耐え抜いた結果12歳で空を飛べるようになり、ショーの花形となる。しかしその間、家族のように思っていたネイティブアメリカンの”母”と黒人の”兄”をKKKの襲撃で失う。彼自身もやがて空を飛べなくなり、転落の人生とYehudiの死が待ちうけている。
この小説は単にファンタジー小説として読むことも出来るが、人種問題や人間の生き方、人生について深く考えさせる。
翻訳 ポール・オースター 柴田元幸訳 『ミスター・ヴァーティゴ』 新潮社
前期の授業で一緒に読みましょう! |
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Saul Bellow, The Victim
授業でホロコースト文学やイディッシュ文学を学んだ人は、被害者としてのユダヤ人を学んだわけですが、それにとどまらずユダヤ人自身も加害者になりうるし、また迫害に直接手を下さなくても、傍観者もまた迫害に手を貸している加害者であると認識いただけたと思います。
『犠牲者』の舞台は40年代のアメリカですが、犠牲者と加害者が容易に入れ替わると言うことが主要テーマになっています。 |
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